「ナーシングホーム沙羅」

植物のチカラ、信じますか?沙羅の園芸療法が『療法』の枠を超えて目指すもの

こんにちは。
ナーシングホーム沙羅の
園芸療法士、西野です。

私はこちらに伺うと、まず初めに
ご利用者さんの各テーブルに
ウェルカムフラワーをお届けします。

デイケアのお庭で育てたお花を
小瓶(ジャムの空き瓶)に入れ、
ささやかですが置かせて
いただいております。


お一人おひとりにご挨拶を兼ね、
お花をお持ちします。

なんとなくその方に似合う
お花を選び、アレンジします。

ひとつずつデザインして
生けますので、
時間もかかりますが、
そこは省略することはできません。

ちょっとした気遣い、心遣いが
ご利用者さんの心に伝わり、
信頼関係の構築になると
私は信じております^_^

日々、沙羅のデイケアで
利用者様と植物を通して
関わらせていただく中で、

私は時々、こんなことを
深く考えることがあります。

「私たちが提供している
この時間は、本当に“療法”と
呼ぶにふさわしいのだろうか?」

「身体の機能を園芸作業によって
回復させるなんて、
“おこがましい”のではないか…」と。

植物が持つ素晴らしい力は
日々実感していますが、
それを「療法」という言葉で
括ってしまうことの重みや、

時には「おこがましさ」
のようなものさえ感じることが
あるのです。

しかし、同時に
強く確信していることもあります。

それは、あらゆる活動や
リハビリテーションにおいて、
その方の『心の状態』が
何よりも大切であり、

園芸療法はその『心の土壌』を
豊かに育む、かけがえのない役割を
担えるということです。

「心が動けば、体も動く」
~沙羅の園芸療法が
大切にしていること~

例えば、先日行った
中庭の花壇の植え替え。

パンジーやビオラから、
夏に向けてジニアや
キンセンカへと
バトンタッチしました。

利用者様が率先して
土に触れ、苗を植え、

「この花はここにしようかしら」
「綺麗に咲くといいねぇ」と
自然と会話が生まれる。

あるいは、
初夏のエルダーフラワーで
コーディアルを作った時には、

「いい香り!」
「美味しい!」と、
皆さんの表情が
ぱっと明るくなり、
昔話に花が咲きました。

これらの活動は
もちろん指先を使い、
体を動かし、
五感を刺激するという点で、
リハビリテーションの要素も
たくさん含んでいます。

しかし、
私たちがそれ以上に
大切にしているのは、

そのプロセスを通して生まれる
「楽しい!」「嬉しい!」
「私にもできた!」といった
心の動きです。

心が前向きに動き出すと、
不思議と体も応えてくれる。

リハビリへの意欲が湧いたり、
他の方とのコミュニケーションが
活発になったり、
日々の生活にハリが生まれたり…。

私たちは、園芸療法を通して、
まずこの「心の元気」の
スイッチを押すお手伝いを
したいと考えています。

「療法」の枠を超えて、私たちが目指すもの


沙羅の園芸療法は、
単に「機能訓練」や「作業」を
提供するだけではありません。
私たちが目指すのは、

  • 植物の美しさや香りに
    触れることで、
    心が穏やかになる時間
  • 種を蒔き、育て、収穫する
    という体験を通して、
    生きる喜びや達成感
    感じられる瞬間。
  • 共通の話題や
    共同作業を通して、
    自然な笑顔と温かい
    コミュニケーション
    生まれる場。
  • お一人おひとりのペースや
    興味を尊重し、その方らしい
    「やりたい」気持ち
    引き出す関わり。
  • 季節の移り変わりを肌で感じ、
    日々の生活に彩りと
    未来への楽しみを見出すこと。

    これらは、ご利用者様の
    QOL(生活の質)を高め、
    その方らしい豊かな時間を
    過ごしていただく上で、

    非常に重要な
    「心のケア」であり、
    「生きる力のサポート」だと
    信じています。

    これこそが、私が
    「療法」という言葉の枠を超えて
    大切にしたい、
    沙羅の園芸療法の
    「本当の役割」なのです。


これからも、
心が動く園芸の時間を
ご提供したいと思います( ◠‿◠ )

お読みいただき、
ありがとうございます。

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