こんにちは
ナーシングホーム沙羅です。
今日は、施設実習に来られている
看護学生さんたちに向けて
当施設で実践している
「園芸療法」のレクチャーと
体験実習を行いました。
園芸療法は
単にお花を植えたり
眺めたりして楽しむ
レクリエーションではありません。
植物の力を活用し
心や身体の維持
回復を目指すケアの
アプローチです。
実習では
まずホワイトボードを使って
園芸療法がもたらす
「3つの効果」について
詳しくお話ししました。

園芸療法がもたらす「3つの効果」
1. 身体的効果(身体機能の維持・向上と五感の刺激)
植物と向き合う動作には、
自然なリハビリ要素が
たくさん詰まっています。
中庭へ歩いて出ていく
全身運動をはじめ、
硬さの違う枝を
ハサミで切る動作、
細かな葉や花を一本ずつ
選り分けて束ねる作業などは、
無理のない手指の運動
(巧緻性の維持・向上)につながります。
さらに
土の感触や葉の肌触り(触覚)
鮮やかな花の色(視覚)、
ハーブの爽やかな香り(嗅覚)
ハーブティーの味わい(味覚)
風や葉のそよぐ音(聴覚)
といった「五感」を
まんべんなく刺激することで
脳の活性化を促します。
2. 心理的効果(リラックスと意欲・自己肯定感の向上)
植物の香りや瑞々しい緑には
緊張した自律神経を緩め
不安やストレスを和らげる
高いリラクゼーション効果が
あります。
また
植物は人の手をかけることで
応えてくれる存在です。
「自分で素材を選び
一つの作品を完成させた」
という達成感や
「お世話をして植物を育てる」
という主体的な関わりは
日々の生活意欲や
自己肯定感を取り戻す
大きなきっかけになります。
3. 社会的効果(コミュニケーションの促進と役割の創出)
植物が間にあることで
普段は口数が少ない方でも
「いい香りですね」
「昔、庭で育てていたよ」
と自然に会話が
弾みやすくなります
作品を誰かにプレゼントしたり
周囲の人と見せ合って
褒め合ったりすることで
施設内での良好な人間関係や
笑顔の輪が広がります。
「鑑賞してもらう」
「喜んでもらう」という
役割を持つことで
社会との繋がりや
自分の居場所を
実感していただけます。
中庭での収穫からスワッグ作りへ
講義のあとは
学生さんたちに
「ケアを受ける対象者さんの気持ち」を
実際に体感してもらうため
この3つの効果を意識しながら
中庭のガーデンへ材料の収穫に
出かけました。
沙羅の中庭に育つ
ユーカリ、フサアカシア
オリーブ、エキナセア
レモングラス、百日草
ラベンダーなどの枝や花を
学生さん自らハサミで収穫。
「ユーカリの
すっきりした香りに
驚きました!」
「手で触れると香りが
強くなりますね」
と、まずは五感を使って
身体的・心理的効果を
肌で感じていただきました。
お部屋に戻ってからは
摘みたてのレモングラスで
淹れた温かい
ハーブティーで一息つき
その爽やかな香りに包まれながら
「ユーカリ&季節の花の
スワッグ(壁飾り)作り」
に取り組みました。
どの花を主役に据えるか
枝の長さをどう生かすか
何色のリボンを結ぶか。
指先を細かく動かしながら
工夫を凝らす作業に
学生さんたちも自然と
集中していきます。
制作中には、看護師長や
ご入居者様も見学に
来られました。
「とても器用に束ねとるね」
「部屋じゅうに良い香りが
広がるね」と温かい声が飛び交い
学生さんたちとの間に
自然な笑顔とおしゃべりが
生まれました。
まさに
植物が人と人を繋ぐ
「社会的効果」がその場で
自然に現れた瞬間でした
最後は、出来上がった
スワッグの発表会を行いました




「ユーカリの動きを
そのまま生かしました」
「エキナセアの可憐な姿が
目立つように工夫しました」と
一人ひとりが自分のこだわりや
想いを堂々と発表し
それぞれの個性が光る
温かい作品が揃いました。
知識として学ぶだけでなく
自らの身体と感覚を使って
体験したことで
「植物が心身に届ける心地よさ」や
「作業を通して生まれる喜び」を
深く実感していただけたのでは
ないでしょうか。
今回の経験が
これから看護の道を歩む
皆さんにとって
患者さんの心と身体に
優しく寄り添う
一つのヒントになれば
嬉しく思います。

上迫看護師長のお言葉が
とても重みがあり
ご参加いただいて
大変勉強になりましたm(_ _)m
